第2話「キャロラトウィッジ・中編」　作：信天翁

「…」
「…(なんで僕は抱きかかえられてるんだろう…)」
「読むの早くない？」
「はい、じゃあ前に戻りますね…(息が手に当たってる…)」
「…次のページ行って」
「…(顔も近いし…)」
「…はい次」
「もう自分でページ捲ってください…(いや、それよりも)」
「…」
「…(ずっとモチモチしたものがくっついてるんだけど…言った方がいいかな？でも言えないよ…)」



「よし！読み終わったし、調べ終わったし、そろそろ始めるかー！」
「おー…(気が散って全然読めなかった…)」
「不思議な生き物がいっぱい出てきたから、それは絶対に出したいね」
「そうですね、ウサギとかドラゴンとか、妖精とかだから種族も属性もばらけそうですね。」
「あとアリスとか…」
「？アリスだけですか？」
「アリス以外にいたっけ？」
「もともと『鏡の国のアリス』は、キャロルさんがよく面倒を見てたリデル家の３姉妹にしていた即興のお話を集めたものらしいです。その次女の名前がアリスで」
「へー。じゃあ『キャロリデル』とかどう？」
「いいですね。そういえばキャロルさんは『かばん語』が好きだったみたいなので、カード名にもそれを積極的に入れて行きましょう。」
「カバンゴ？」
「『porter(かばん)+manteau(外套)→portmanteau(旅行かばん)』みたいな、２つ以上の言葉を掛け合わせてできた言葉のことです。語源がフランス語だから分かりづらいですけど。日本語だと『ご飯を装う(よそう)+盛る→よそる』みたいな。」
「『よそる』ってそういう語源だったんだ…」
「長女がイーディス(Edith Mary Liddell)、次女がアリス(Alice Pleasance Liddell)、三女がロリーナ(Lorina Charlotte Liddell)だったから…」
「ファーストネームとミドルネームと掛け合わせて名前を作るのね」
「…マレディス(Maredith)」
「イイネ！」
「…プレアリス(Plealice)」
「イイネイイネ！三女のロリーナちゃんは？」
「…キャロリーナ(Charlorina)」
「『キャロリーナ・キャロリデル』はさすがにダサい。不採用」
「じゃあどうすればいいんですか。」
「2人の名前を掛け合わせるとかは？エクシーズだしちょうどいいんじゃない？」
「マロリーナ(Marolina)とか？」
「そうそうそれそれ！」
「シャーリス(Charlice)、プレアディス(Pleadith)…確かにこっちの方がいいかも。」
「よし！３姉妹は決定！」
「(攻撃力・守備力はどうしようかな…3人のトランプ兵の数字にちなんで２、５、７とかにしようかな。)」
「『女の子がお話をせがんで、そのお話の中からモンスターが出てくる』とかにしてみる？」
「イイネ！」
「じゃあエクシーズモンスターがウサギとかになるわけね。そっちも考えよう！」
「あっ…モンスターの方は『リデル』じゃないですよ？」
「あー…テーマ名考え直しかー…キャロルさんの名前でなんとかならない？『キャロルイス』みたいな感じの」
「カール・ルイス？」
「あと１回でコスプレね」
「忘れてたー！？」
「まあ確かにキャロルイスはダサいけどさ」
「うう…そういえばキャロルさんって本名は『チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン』っていうらしいですけど…」
「じゃあ『キャロラトウィッジ』とか？」
「…」
「「イイネ！！」」
「あ、長いけどどーしよ」
「なんとかなる。」
「じゃあこれでひとまず決定！キャロリデルよりも語感がいいし！」

次回に続く！今回はフィルちゃん見れなかったけど次は期待しててね！！