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第7話 雷と太陽 作:ユフリ
斎門さん回です。
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~昼休みin「カフェ ブルーアイズ」~
隼人はカフェで斎門のデュエルディスクの解説を聞いていた。
斎門「…んで、そこの『戦績』ってとこ押してみ」
隼人「おぉ!いろいろ数字でてきた!デュエルディスクは戦績も確認できるんだな!…って1位が斎門!?」
隼人や斎門たちのクラス、土星[サターン]での戦績1位は斎門だった。
斎門「どや?ワシの戦績、151勝2敗を見た感想は?」
斎門がどや顔で聞くと…
隼人「全勝じゃなくて2敗してるのか!ダッセ~~!!」
斎門「なんやとお前~~!……まぁ、お前にゃぁ何も言い返せへんな。うち1敗はお前との決闘や」
隼人「で、もう1敗は?」
斎門「………『記憶を消された』、と言ったら信じてもらえるやろかな」
隼人「え、どういうこと?」
斎門「俺は決闘で負けた相手は全員顔と名前は覚えとる。せやけど、俺を負かしたソイツのことは一切思いだせへんのや。ヒントはただひとつ、この土星[プルート]のクラスにいるってことだけや」
隼人「…このデータ、同じクラスメンバーとの戦績しか表示されてないんだな」
斎門「そや。まずは、その『俺を負かしたやつ』から見つけていくのがベストやと思う。3人目が見つかれば、4人がちゃんと揃うことになっとる」
隼人「4人?俺と斎門とそいつを加えても3人だぞ?真遊も一緒に出ることになったのか?」
斎門「いや、4人目の目星はついとるんや。…せやけど、そいつはメンバーが3人いないと仲間になる可能性はあらへん。それに瀬戸川くんの目で確かめてもらわなあかんしな。詳しいことは3人目が決まった時に話すわ」
隼人「なるほどな~。じゃあ、斎門を倒したやつを探すところからだな。デュエルディスクのデータからなんとか見つかんねーかなぁ……」ポチポチポチポチ
斎門「あぁ!あんま色んなとこ押してるとエラー起こすで!気ぃつけ!」
隼人「あ!斎門を負かした奴の名前が分かったぜ!」
斎門「え?」
隼人「『冬河七海』…きっとこいつだ!」
斎門「ホンマか!?ちょいとデュエルディスク貸してみ。……ホンマやな。間違いない、これが俺が探してたヤツや。というか、この機能ワシも知らなんだ。瀬戸川くん流石やなぁ」
隼人「へへへ……」
斎門「早速行動開始やで!」
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~教室~
教室のドアの外の廊下から中を覗く二人。
冬河七海は友達と二人でランチタイムのようだった。
斎門「……あれがホンマに『冬河七海』なんか?」ボソボソ
隼人「あぁ、デュエルディスクにあった画像データから見て間違いない。しかし実際に斎門を倒したとは思えないほどのおしとやかな雰囲気だぜ……」ボソボソ
真遊「二人ともなにしてんのー?」←大声
隼人「えっ!?!?あぁ…真遊か……いや、なんでもないぜ……」
真遊「ウソはよくないよ、はっちゃん!!あの女の子のこと覗き見してたでしょー!!」←大声
真遊の大きな声は教室の中まで響き、当然あの女の子たちにも分かりやすく伝わった。
教室の内外の各クラスメイトが隼人と斎門を見た。
転入早々に晒し者の気分を味わってしまった隼人は、真遊がもう少しデリカシーのある女の子であったなら、と心底思い悩んだ。
隼人が閉口し、斎門がその場をごまかそうとあれこれ言う中で、その女子生徒の一人が隼人と斎門のもとへ立ち寄った。
女子生徒「……なんですか」
隼人「あ…いや……」
恥ずかしさのあまり何も言えない隼人に対し、斎門は素直に答えた。
斎門「冬河七海という子に話がある!」
女子生徒「……あの……わたしが………冬河…七海…ですけど……なにか………」
その青く澄んだ瞳は、なぜか斎門を睨み付けているような気がした。
斎門「率直に言おう。俺たちとチームになって『鳳祭』に出てくれんか?」
七海「そう………交渉が必要……でも…今じゃない……。放課後………この校舎の…屋上に来て………」
斎門「分かった!ご飯食べてるところ、おおきにな!」
七海「……ただし…」
七海は斎門を指指して続けた。
七海「……あなた、一人で……。他の人は来ちゃダメ………」
斎門「……?…わかったで」
斎門は少し怪しみながらも、結局チームに加わってくれるなら万々歳だと思い、了承した。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
~放課後・屋上~
斎門「…待たせたな嬢ちゃん」
斎門がそう告げるとほぼ同時に、斎門の背後の扉は大きな音をたてて『ひとりでに』閉じた。
斎門「!? ……扉が開かん。どういうことやねん!」
七海?『…まさか、また会うなんてね。せっかくボクが記憶を消してあげたのに!!』
七海の様子が明らかに昼休みと異なっていた。紅に染まった瞳が、強烈な敵意を持って斎門を睨んだ。
斎門「『記憶を消した』、か……。どうりでワシが覚えとらん訳や。瀬戸川くん以外で俺を負かした土星[プルート]はあんただけやで、冬河七海はん!!」
七海?『……ボクらが君のチームに入る…だと?舐めた口を聞くんじゃない!君たちが僕らにした仕打ちを忘れたか!!』
斎門「………?(『ボクら』…?)」
七海?『……フン、もういいや。今ここで全部終わりにしてあげるからさ』
斎門「なんやと……!」
七海?『折角だから冥土の土産に教えてあげるよ。ボクの名はアポロン、太陽の『神』さ。ボクには決闘で倒した相手を『焼く』力がある』
アポロン『1回目は『記憶を焼く』。君のように記憶を丸ごと消すことができる。そして、2回目は『精神を焼く』。つまり、次キミがボクに負けたら、精神そのものを焼かれて頭がおかしくなっちゃうわけ。ハハハ』
アポロン『ボクだってこんなことはなかなかしないよ?でも、キミは七海にもっと酷いことをした』
斎門「もっと酷いこと……?」
アポロン『…そうか、覚えてないのか。……キミと七海が小学部のとき、キミは7歳も年下の七海を毎日苛め、徹底的に嫌がらせをしていた。だから、偶然天から落ちてきたボクは彼女に宿り、君たちの記憶を改竄してあげたんだよ。それが今は『ワシは女に手は出さん』だなんて……笑えるね』
斎門「小学部…!?………そういえば、確かに思い出せへん……特に思い出らしい思い出がないぞ……」
アポロン『……話はここまでだ。決闘をしよう。出会ってしまった以上、ボクは復讐しなければならない』
斎門「……ええやろ。お前を倒して、俺はあの時の記憶を取り戻して、ついでにお前のその腐った根性を叩き直す!!」
アポロン・斎門「決闘(デュエル)!!」LP8000
斎門「俺の先行や、ドロー!」手5→6
斎門「俺は手札から《響雷魔-アルジュール》を召喚!ターンエンド!」Lv3 ATK1200
斎門 LP8000 手5
□ □ ア □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP8000 手5
□ □ □ □ □
□ □ □ □ □
アポロン『ボクのターン!』手5→6
アポロン『ボクはチューナーモンスター《ソル・フェアリー》を召喚』Lv3 ATK900
斎門「チューナーモンスター……シンクロ召喚か!」
アポロン『バトル!ソル・フェアリーでアルジュールに攻撃!』
斎門「なんやて!?……ならば、アルジュールの効果発動!手札から《響雷魔-マストリー》を守備表示で特殊召喚し、ダメージステップの間のみ、その数値をアルジュールに加える!」Lv3 DEF800
アルジュール:ATK1200→2600 DEF:500→1300
アポロン『ぐっ……』LP8000→6300
斎門「マストリーの効果発動!他の響雷魔がバトルでモンスターを破壊した時……」
アポロン『ソル・フェアリーは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない!』
斎門「ぐ……なら、マストリーの効果は不発や」
アポロン『そして、戦闘ダメージを受けた時、手札から《サンライズ・ドラゴン》を特殊召喚できる!そして、その効果によりデッキから1枚ドロー!』Lv5 ATK1900 手5→6
アポロン『バトルは続行中だ!サンライズ・ドラゴンで守備表示のマストリーに攻撃!』
斎門(マストリーにも守備力を加算する効果はあるが……戦闘破壊できんのやったら、意味は薄い。ここは受けるで)
アポロン『ボクのバトルフェイズは終わらないよ!サンライズ・ドラゴンの効果!この子が特殊召喚したターン、ボクは1度だけ手札から罠カードを発動できる!《緊急同調》発動!』
斎門「手札から罠やって!?」
アポロン『緊急同調の効果により、バトルフェイズ中にシンクロ召喚を行う!ボクはレベル5のサンライズ・ドラゴンに、レベル3のソル・フェアリーをチューニング!超克せんとする勇気の翼に太陽の恵みを与えん!シンクロ召喚!《バーンサック・ファルコン》!!』Lv8 ATK2500
深紅の翼を持つ巨大な猛禽鳥が天高く羽ばたいた。
アポロン『バーンサック・ファルコンで、アルジュールに攻撃!〈武勇炎撃-ブレイブ・ストライク〉!!』
斎門「だが、アルジュールの効果発動や!手札から《響雷魔-ジェノス》を特殊召喚し、その数値を加算する!」Lv4 DEF0
アルジュール:ATK1200→3100
アポロン『無駄だ!《バーンサック・ファルコン》の効果発動!このモンスターが自身より攻撃力の高いモンスターとバトルする時、攻撃力を倍にする!!』
バーンサック・ファルコンが空高く飛び立つと、深紅の羽根が飛び散り、それが太陽の光を増幅させてバーンサック・ファルコンの方へと乱反射させた。虹色に輝き、絶え間ない温度上昇から燃えはじめ、次第に灼熱となった。
ATK2500→5000
斎門「攻撃力5000やって!?!?ぐああっ!!!」LP8000→6100
しかし、燃え尽きたバーンサック・ファルコンは、美しかった羽根が黒く焦げ、実に情けない姿のまま地上へ落下した。
アポロン『攻撃力を増幅させたバーンサック・ファルコンは、ダメージステップ終了と同時に攻撃力は0となり、効果は無効化される』ATK5000→0
斎門「なるほど、諸刃の剣というわけか」
アポロン『ボクはカードを2枚伏せてターンエンド』
斎門 LP6100 手3
□ ジ □ □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ □ バ □ □
□ ■ □ ■ □
斎門「ワシのターンや。ドロー!《響雷魔-シャーディ》召喚!さらにジェノスを攻撃表示に!」Lv4 ATK1300 Lv4 ATK1900
斎門「バトルや!ジェノスでバーンサック・ファルコンに攻撃!」
アポロン『速攻魔法発動。《皆既日蝕の書》。フィールドのモンスターを全て裏側守備表示にする!』
斎門「くっ……ならばターンエンドや。エンドフェイズにジェノスとシャーディを表側表示にして2枚ドロー…」
斎門 LP6100 手5
□ シ ジ □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ □ ■ □ □
□ ■ □ □ □
アポロン『ボクのターン、ドロー……バーンサック・ファルコンを反転召喚!これで効果と攻撃力はもとに戻ったよ!そして、《サンライズ・ウォリアー》召喚!』Lv2 ATK1000
アポロン『サンライズ・ウォリアーの効果発動!ボクの墓地からレベル4以下の炎族・光属性モンスター1体を特殊召喚する!戻って来い、ソル・フェアリー!』Lv3 ATK900
アポロン『ボクは、レベル2のサンライズ・ウォリアーに、レベル3のソル・フェアリーをチューニング!
勇猛果敢なる不屈の闘士に太陽の恵みを与えん!シンクロ召喚!現れろ、《バーニング・グラディエイター》!!』Lv5 ATK1800
アポロン『バトルだ!バーンサック・ファルコンで、シャーディに攻撃!〈武勇炎撃-ブレイブ・ストライク〉!』
斎門「シャーディの効果!手札を1枚捨て、墓地の響雷魔を守備表示で特殊召喚。そして、その数値をシャーディに加算する!よみがえれ、マストリー!」Lv3 DEF800
シャーディ:DEF1600→2400
アポロン『だけど、攻撃力はこっちの方が上!破壊はさせてもらうよ。さらに続けて、バーニング・グラディエイターで、ジェノスに攻撃!〈武勇裂斬-ブレイブ・スラッシュ〉!バーニング・グラディエイターは守備表示モンスターを攻撃するとき、貫通ダメージを与える!さらに、戦闘を行う相手モンスターのレベル×200ポイント攻撃力をアップ!』ATK1800→2600
斎門「ぐっ………」LP6100→3500
アポロン『ボクはこれでターンエンド』
斎門 LP3500 手5
□ □ □ マ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ グ フ □ □
□ ■ □ □ □
斎門「俺のターン……!」
斎門(畜生……手札のカードがバラバラや……全然まとまっとらへん…。これが俺を倒した奴の実力、威圧感かい……。…せやけど、アイツは俺がこういう逆境でこそ燃えるってことを分かっとらへん様やな…!!食らわせたるで、必殺のカウンターパンチ!)
斎門「カードを5枚伏せてターンエンドォ!!」
斎門 LP3500 手1
□ □ □ ア □
■ ■ ■ ■ ■
アポロン LP6300 手3
□ グ フ □ □
□ ■ □ □ □
アポロン『……ボクのターン』
アポロン『……ハハハ、伏せカードでなんとかしようとしてるつもりだけど、姑息な手だね。ボクの引いたカードは、《シンクロ・サイクロン》!このカードの効果で、ボクのコントロールするシンクロモンスター1体につきフィールドの魔法・罠カードを2枚破壊する!ボクのシンクロモンスターは2体、よってキミの伏せカードを4枚破壊する!!』
斎門(頼む……!!)
アポロン『そのカード以外、全部破壊だよ!!』
破壊されたカード:《ミラクルシンクロフュージョン》×2、《プラズマ・バリケード》、《落雷場》
斎門(………よし!!)
斎門「セットされたミラクルシンクロフュージョンが相手の効果で破壊された時、デッキから1枚ドローする!2枚破壊されたから、2枚ドローや!」
アポロン『ちぇっ、ロクなカード伏せてないなぁ…』
アポロン(と、すると、残り1枚の伏せカードも大したことないな)
アポロン『このターンで終わらせてやる!《特攻野郎 ホメロス》召喚!』Lv4 ATK1700
アポロン『バトルだ!バーニング・グラディエイターでマストリーに攻撃!その効果により、アルジュールのレベル3つ×200ポイント、つまり600ポイント攻撃力をアップし、さらに貫通ダメージを与える!!〈武勇裂斬-ブレイブ・スラッシュ〉!!』
グラディエイター:ATK1800→2400
マストリー:DEF800
斎門「マストリーの効果発動!デッキの上から5枚見て、その中から響雷魔を1体、特殊召喚できる!!………うーん、5枚の中に響雷魔はおらへんかったみたいやわ」
斎門はそう言うと、ちらとだけ見た5枚のカードを飄々と山札に戻して、デュエルディスクにより切り直された。
斎門「……ぐあぁッ!!」LP3500→1900
アポロン『ついには運にも見放されたみたいだね。思う存分痛め付けてあげるよ。特攻野郎ホメロスで、ダイレクトアタック!!』
斎門「……くっ!!」LP1900→200
斎門(……わざわざ先にホメロスで殴ってきたか。せやけど、それが俺がつけこめる、お前の隙やで!!)
アポロン『最後の攻撃だ!!!バーンサック・ファルコンで、ダイレクトアタック!〈武勇炎撃-ブレイブ・ストライク〉』
斎門「………」
斎門「………な~にが、武勇炎撃やぁ!この時を待ってたでェ!!」
アポロン『!?』
斎門「破壊された俺の伏せカードを見て、残りの1枚も大したことないやろ、そう思ったやろ?」
アポロン『……!!』
斎門「せやけど、この1枚こそが、俺が信じた最後の希望や!罠カード《エレクトリップ》!!墓地のアルジュールを、効果を無効にして攻撃表示で特殊召喚し、攻撃力を攻撃してきたモンスターと同じにする!」Lv3 ATK2500
アポロン『そんなもの、バーンサック・ファルコンの効果で攻撃力を上げて…』
斎門「おぉ~っと、バーンサック・ファルコンの効果は自身よりも攻撃力の高いモンスターとバトルする時のみ!同じ攻撃力だと効果は使えない!!」
アポロン『……なるほど、そう来たか。レベル3なら、バーニング・グラディエイターの攻撃力も2400までしか上がらないから、そのモンスターで戦闘破壊ができる。そして、キミのモンスターは戦闘破壊をトリガーとする効果ばかり!そこから反撃していくつもりなんでしょ!だけど、これは予想できたかな?……バーンサック・ファルコンで、アルジュールに攻撃!!』
斎門「……同士討ちかい!」
アポロン『その通り、これでキミの響雷魔は効果を使えない……』
斎門「……それはどうかな?」
アポロン『……なんだと!?』
バーンサック・ファルコンと、アルジュールが弾け飛んで消える。
斎門「……悪巧みでワシに勝てると思ったら大間違いやでェ!!同士討ちも立派な『戦闘破壊』だってことを忘れたかい!!響雷魔がバトルでモンスターを破壊した時、手札から《響雷魔-メンゼルス》をチューナー扱いとして特殊召喚できる!!」Lv4 ATK1500
アポロン『……しまった!!』
斎門「……『お前が変な気を起こしてホメロスを先に攻撃させてなければ危なかった』………やろ?」
斎門はしてやったりのドヤ顔を見せた。
アポロン『チッ……ボクはこれでターンエンド!!ボクのLPは6300もある。それに対してキミはわずか200。《火の粉》の1枚でもあれば倒せたんだけどねぇ~』
アポロンは悔しくて思いっきり地団駄を踏みたくなる気持ちを抑えて、クールに返したつもりだった。
斎門「せやけど実際、俺は生きとる……負け惜しみは決闘が終わってからにしや!」
アポロン『……いいから早くターン始めなよ!!』
苛立ちを抑えられずに声のトーンが低くなった。
斎門 LP200 手2
□ □ メ □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ グ □ ホ □
□ ■ □ □ □
斎門「おっしゃいくでぇ、ワシのターンや、ドロー!!」
斎門「《響雷魔-コスメル》召喚!さらに自分フィールドに響雷魔が2体以上存在する場合、手札から《響雷魔-イクサ》を特殊召喚できる!!」Lv3 ATK1000/Lv3 ATK800
斎門「俺はレベル3のコスメルとイクサに、レベル4のメンゼルスをチューニング!!雷の鬼神よ、溢れる闘志を今こそ呼び覚ませ!シンクロ召喚!!《響雷魔神-ヴィトルグラッチ》!!!」Lv10 ATK3500
アポロン『レベル10のシンクロモンスター………!!……でも、バーニング・グラディエイターは効果を使えば攻撃力は3800にまで上がるし、ホメロスはバトルを行う相手モンスターと自身を同時に破壊する効果がある……!』
アポロン(そして、このリバースカード《眠れる魂の同調》は、墓地からモンスターを除外して、その合計と同じレベルのシンクロモンスターを墓地から特殊召喚するカード……!出したモンスターはそのターン中攻撃できないが、これでこのターン中に蘇生すれば、次のターンでコイツを………
斎門「………コイツを倒して勝ちだ……とか、思ってるやろ?」
アポロン『……ハッ!』
斎門「……追い詰められた奴の考えることなんて全部お見通しやでェ!!いくで……ホメロスに攻撃!!」
アポロン『なんだと!?……ホメロスの効果を……』
斎門「ヴィトルグラッチがバトルを行う間、相手はカードの効果を発動できない!!そして、バトルを行うヴィトルグラッチは、墓地の響雷魔を、レベルの合計が10以下になるように除外して、その攻撃力と守備力を自身に加算する!ワシは墓地のジェノスとマストリー、それにアルジュールを除外!!」Lv4 ATK1900/Lv3 ATK1400/Lv3 ATK1200
ヴィトルグラッチ:ATK3500→5400→6800→8000
アポロン『攻撃力8000!?』
斎門「いけッ!!〈豪剛雷撃-マキシマム・ザ・ライトニング〉!!」
アポロン『ぐあああぁぁぁッ……!!』LP6300→0
WINNER 斎門宏美
アポロンはソリッドビジョンの衝撃で吹っ飛ばされ、気を失ったか、アポロンの魔法がとけ、屋上の扉が開いた。
隼人「……斎門!!無事か!!」
斎門「ヒャーーーッハッハッハッハ!!!フフフヒハハハ!!!」
隼人「あ~っ大人げねぇ!!……てか、あの女の子は無事なのか!?」
斎門「……そうや!!……おい!大丈夫か!!」
七海「……だいじょ……うぶ………」
七海は何事もなかったかのように立ち上がり、
彼女からアポロンの放っていた覇気はすっきりと消え去り、目の色も青く澄んでいた。
七海「あ……の………」
斎門「……?」
七海「ごめ……んなさい……びっくりしたよね………」
斎門「……いや、俺の方こそ、酷いことをしてもうたみたいやな。アポロンとかいうやつに記憶消されたみたいで覚えとらんねんけど、俺があんさんをいじめてたんなら、今こそ謝らなあかん。ホンマ、すまんかった」
七海「もういいの………アポロンはあんなに怒ってたけど…私はもう………。確かに…あなた……小学生の時……みたい…な……嫌な気はしない………と…いうか……ただの変な人……」
隼人「ははは!斎門さんは変な人だってよー!!ぷぷぷ!」
斎門「おい、瀬戸川くん。この~、七海さん?が言うのはええけど、お前が言うのが許せへんで!!ぷんすかぷんすか!」
七海「ふふ…二人は……仲良し…なのね」
隼人「ま、まぁな!てか、斎門さん、チーム勧誘はできたのか?」
斎門「あぁ、せやった。でも、あんな過去があったんやったらさすがに……いかんよな」
七海「いいよ……チームに入っても……アポロンも同じくらいひどいことしたし…その償い……」
斎門「ホンマかいな!!……てか、アポロンってどんな存在なんや?」
七海「……ある日…私の中に入ってきた……。たまに入れ替わっちゃう……アポロンがでてくるのは……だいたい怒ってるとき……。魔法の力を使えるけど……私には…よくわからないの……。今は……返事がないから…眠っちゃってるのかも……」
隼人「へー。よくわかんないけど、そのアポロンってやつがデュエル強いのか!」
斎門「そや、瀬戸川くん。この七海はんをチームに入れてもええかいな?」
隼人「うん。扉の外から聞いてた感じ、斎門も相当追い詰められていたみたいだしな」
斎門「そうかいそうかい!!……そういえば、俺の記憶もどっとらへんな。アポロンをデュエルで倒したのに……」
七海「アポロンの焼いたものは……たぶん戻らない………。アポロンもめったに使わない能力だから……そうなんだと思う……。さっきも倒せば元に戻るとは言ってないはずよ……」
斎門「ほ、ほんまかいな……。まぁ、ええわ!これからは新しい斎門宏美として、よろしくやで!!」
七海「………うん。」
斎門「………それじゃあ、これから四人目を勧誘しに行くで!」
隼人「あ、そうだ!さっき言ってた『四人目』のこと、教えてくれよ!」
斎門「………それはな」
TO BE CONTINUED...
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
次回 『鳳 翼』
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
〔人物・オリカ紹介〕
冬河七海
ふゆかわ なつみ
年齢:17歳
身長:157cm
誕生日:11/7
趣味:読書感想文
→物静かな少女。クラスの女の子からそこそこ仲がいいが、基本的に影が薄い。
小さい頃からよくいじめられていたが、アポロンの『記憶を焼く』能力によって守られてきた。
七海自身の記憶も、彼女の精神を強く害するものは焼かれている。
読書が好きで、アポロンに読んでもらうために感想文を書いている。ここが面白いとか、何が言いたいかとか、分かりやすいようになっている。
アポロン
あぽろん
年齢:???
身長:今は157cm(七海に乗り移っている)
誕生日:???
趣味:七海の読書感想文を読むこと
→天界を追放されたかなんだかで地上に落とされた、自称・『太陽の神』。七海に取りついている。
いわゆる思念体であり、七海のもう一人のボク的な存在となっている。一人称は『ボク』だが、性別すら定かではない。
どうせ地上に落ちたことなので人間のことを学ぶことに熱心、とのこと。
ただし陽の差していない夜は眠くなってしまうので、夜のテレビ番組などはあまり見れないし、一時的にかけている魔法も解けてしまう。
永続的な魔法には『記憶を焼く』→『精神を焼く』→『身体を焼く』の3段階があり、発動条件はデュエルで勝つこと。こちらはアポロンが眠っても解けない。
太陽に関連したカードを使い、モンスターはほとんど炎族・光属性で統一されている。切り札は《バーンサック・ファルコン》。
《響雷魔-マストリー》
星3/風属性/雷族/攻1400/守 800
①:このカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。
デッキの上から5枚確認し、その中に「エコープラズマ」モンスターがあった場合、その内1体を守備表示で特殊召喚できる。そうした場合、その元々の数値分、このカードの攻撃力・守備力をダメージステップ終了時までアップする。
残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。
②:1ターンに1度、このカードがモンスターゾーンに存在し、このカード以外の自分フィールドのモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
デッキの上から5枚確認し、その中からカードを1枚選んで手札に加える。
残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。
その後、このカードをチューナーとして扱い、このカードを含む自分フィールドのモンスターを素材としてS召喚を行う事ができる。
《響雷魔-メンゼルス》
星4/風属性/雷族/攻1500/守 900
「響雷魔-メンゼルス」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの「エコープラズマ」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動できる。
手札のこのカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはチューナーとして扱い、直接攻撃できない。
②:自分フィールドの「エコープラズマ」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動できる。
墓地のこのカードを手札に加える。
《響雷魔-イクサ》
星3/風属性/雷族/攻 800/守1400
①:自分フィールドに「エコープラズマ」モンスターが2体以上存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
②:自分フィールドにこのカード以外の「エコープラズマ」が存在する場合、モンスターゾーンのこのカードをリリースし、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果を無効にし、攻撃力・守備力を半分にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
《響雷魔神-ヴィトルグラッチ》
星10/風属性/雷族/シンクロ/攻3500/守2800
雷族チューナー+チューナー以外の雷族モンスター2体以上
①:このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
②:自分LPが相手LPより少ない場合、このカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に、レベルの合計が10以下になるように自分の墓地の「エコープラズマ」モンスターを任意の数だけ除外して発動できる。
このカードの攻撃力・守備力はダメージステップ終了時まで、除外したモンスターの元々の数値の合計分アップする。
《ソル・フェアリー》
星3/光属性/炎族/チューナー/攻 900/守 400
「ソル・フェアリー」の②の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
①:このカードは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
《サンライズ・ドラゴン》
星5/光属性/炎族/攻1900/守1500
①:自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分はデッキから1枚ドローする。
②:このカードが手札から特殊召喚したターン中1度だけ、自分は手札から罠カードを発動できる。
《サンライズ・ウォリアー》
星2/光属性/炎族/攻1000/守 800
①:このカードの召喚に成功した時、自分の墓地のレベル4以下の炎族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効になる。
《特攻野郎 ホメロス》
星4/光属性/炎族/攻1700/守1600
①:このカードは可能なら毎ターン攻撃せねばならず、表側守備表示の場合攻撃表示になる。
②:このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
そのモンスターとこのカードを破壊する。
《バーニング・グラディエイター》
星5/光属性/炎族/シンクロ/攻1800/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:このカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
このカードの攻撃力をダメージステップ終了時まで戦闘を行う相手モンスターのレベル×200アップする。
②行って:このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力を越えた分だけ戦闘ダメージを与える。
③:このカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
《バーンサック・ファルコン》
星8/光属性/炎族/シンクロ/攻2500/守2000
炎族チューナー+チューナー以外の光属性モンスター1体以上
①:このカードがこのカードより高い攻撃力を持つ相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
このカードの攻撃力を倍にする。
この効果を発動したダメージステップ終了時、このカードの効果は無効になり、攻撃力は0になる。
《シンクロ・サイクロン》
速攻魔法
①:自分フィールドのSモンスターの数×2枚まで、フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
《眠れる魂の同調》
通常罠
①:自分の墓地のSモンスター1体を対象として発動できる。
自分の墓地から、レベルの合計が対象のモンスターと同じになるようにモンスターを除外し、対象のモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
過去SSより
《響雷魔-アルジュール》
《響雷魔-シャーディ》
《響雷魔-ジェノス》
《響雷魔-コスメル》
《プラズマ・バリケード》
《エレクトリップ》
《落雷場》
OCGより
《緊急同調》
《皆既日蝕の書》
《ミラクルシンクロフュージョン》
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ご無沙汰であります。
いよいよファンタジー要素が登場してしまった笑
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~昼休みin「カフェ ブルーアイズ」~
隼人はカフェで斎門のデュエルディスクの解説を聞いていた。
斎門「…んで、そこの『戦績』ってとこ押してみ」
隼人「おぉ!いろいろ数字でてきた!デュエルディスクは戦績も確認できるんだな!…って1位が斎門!?」
隼人や斎門たちのクラス、土星[サターン]での戦績1位は斎門だった。
斎門「どや?ワシの戦績、151勝2敗を見た感想は?」
斎門がどや顔で聞くと…
隼人「全勝じゃなくて2敗してるのか!ダッセ~~!!」
斎門「なんやとお前~~!……まぁ、お前にゃぁ何も言い返せへんな。うち1敗はお前との決闘や」
隼人「で、もう1敗は?」
斎門「………『記憶を消された』、と言ったら信じてもらえるやろかな」
隼人「え、どういうこと?」
斎門「俺は決闘で負けた相手は全員顔と名前は覚えとる。せやけど、俺を負かしたソイツのことは一切思いだせへんのや。ヒントはただひとつ、この土星[プルート]のクラスにいるってことだけや」
隼人「…このデータ、同じクラスメンバーとの戦績しか表示されてないんだな」
斎門「そや。まずは、その『俺を負かしたやつ』から見つけていくのがベストやと思う。3人目が見つかれば、4人がちゃんと揃うことになっとる」
隼人「4人?俺と斎門とそいつを加えても3人だぞ?真遊も一緒に出ることになったのか?」
斎門「いや、4人目の目星はついとるんや。…せやけど、そいつはメンバーが3人いないと仲間になる可能性はあらへん。それに瀬戸川くんの目で確かめてもらわなあかんしな。詳しいことは3人目が決まった時に話すわ」
隼人「なるほどな~。じゃあ、斎門を倒したやつを探すところからだな。デュエルディスクのデータからなんとか見つかんねーかなぁ……」ポチポチポチポチ
斎門「あぁ!あんま色んなとこ押してるとエラー起こすで!気ぃつけ!」
隼人「あ!斎門を負かした奴の名前が分かったぜ!」
斎門「え?」
隼人「『冬河七海』…きっとこいつだ!」
斎門「ホンマか!?ちょいとデュエルディスク貸してみ。……ホンマやな。間違いない、これが俺が探してたヤツや。というか、この機能ワシも知らなんだ。瀬戸川くん流石やなぁ」
隼人「へへへ……」
斎門「早速行動開始やで!」
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~教室~
教室のドアの外の廊下から中を覗く二人。
冬河七海は友達と二人でランチタイムのようだった。
斎門「……あれがホンマに『冬河七海』なんか?」ボソボソ
隼人「あぁ、デュエルディスクにあった画像データから見て間違いない。しかし実際に斎門を倒したとは思えないほどのおしとやかな雰囲気だぜ……」ボソボソ
真遊「二人ともなにしてんのー?」←大声
隼人「えっ!?!?あぁ…真遊か……いや、なんでもないぜ……」
真遊「ウソはよくないよ、はっちゃん!!あの女の子のこと覗き見してたでしょー!!」←大声
真遊の大きな声は教室の中まで響き、当然あの女の子たちにも分かりやすく伝わった。
教室の内外の各クラスメイトが隼人と斎門を見た。
転入早々に晒し者の気分を味わってしまった隼人は、真遊がもう少しデリカシーのある女の子であったなら、と心底思い悩んだ。
隼人が閉口し、斎門がその場をごまかそうとあれこれ言う中で、その女子生徒の一人が隼人と斎門のもとへ立ち寄った。
女子生徒「……なんですか」
隼人「あ…いや……」
恥ずかしさのあまり何も言えない隼人に対し、斎門は素直に答えた。
斎門「冬河七海という子に話がある!」
女子生徒「……あの……わたしが………冬河…七海…ですけど……なにか………」
その青く澄んだ瞳は、なぜか斎門を睨み付けているような気がした。
斎門「率直に言おう。俺たちとチームになって『鳳祭』に出てくれんか?」
七海「そう………交渉が必要……でも…今じゃない……。放課後………この校舎の…屋上に来て………」
斎門「分かった!ご飯食べてるところ、おおきにな!」
七海「……ただし…」
七海は斎門を指指して続けた。
七海「……あなた、一人で……。他の人は来ちゃダメ………」
斎門「……?…わかったで」
斎門は少し怪しみながらも、結局チームに加わってくれるなら万々歳だと思い、了承した。
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~放課後・屋上~
斎門「…待たせたな嬢ちゃん」
斎門がそう告げるとほぼ同時に、斎門の背後の扉は大きな音をたてて『ひとりでに』閉じた。
斎門「!? ……扉が開かん。どういうことやねん!」
七海?『…まさか、また会うなんてね。せっかくボクが記憶を消してあげたのに!!』
七海の様子が明らかに昼休みと異なっていた。紅に染まった瞳が、強烈な敵意を持って斎門を睨んだ。
斎門「『記憶を消した』、か……。どうりでワシが覚えとらん訳や。瀬戸川くん以外で俺を負かした土星[プルート]はあんただけやで、冬河七海はん!!」
七海?『……ボクらが君のチームに入る…だと?舐めた口を聞くんじゃない!君たちが僕らにした仕打ちを忘れたか!!』
斎門「………?(『ボクら』…?)」
七海?『……フン、もういいや。今ここで全部終わりにしてあげるからさ』
斎門「なんやと……!」
七海?『折角だから冥土の土産に教えてあげるよ。ボクの名はアポロン、太陽の『神』さ。ボクには決闘で倒した相手を『焼く』力がある』
アポロン『1回目は『記憶を焼く』。君のように記憶を丸ごと消すことができる。そして、2回目は『精神を焼く』。つまり、次キミがボクに負けたら、精神そのものを焼かれて頭がおかしくなっちゃうわけ。ハハハ』
アポロン『ボクだってこんなことはなかなかしないよ?でも、キミは七海にもっと酷いことをした』
斎門「もっと酷いこと……?」
アポロン『…そうか、覚えてないのか。……キミと七海が小学部のとき、キミは7歳も年下の七海を毎日苛め、徹底的に嫌がらせをしていた。だから、偶然天から落ちてきたボクは彼女に宿り、君たちの記憶を改竄してあげたんだよ。それが今は『ワシは女に手は出さん』だなんて……笑えるね』
斎門「小学部…!?………そういえば、確かに思い出せへん……特に思い出らしい思い出がないぞ……」
アポロン『……話はここまでだ。決闘をしよう。出会ってしまった以上、ボクは復讐しなければならない』
斎門「……ええやろ。お前を倒して、俺はあの時の記憶を取り戻して、ついでにお前のその腐った根性を叩き直す!!」
アポロン・斎門「決闘(デュエル)!!」LP8000
斎門「俺の先行や、ドロー!」手5→6
斎門「俺は手札から《響雷魔-アルジュール》を召喚!ターンエンド!」Lv3 ATK1200
斎門 LP8000 手5
□ □ ア □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP8000 手5
□ □ □ □ □
□ □ □ □ □
アポロン『ボクのターン!』手5→6
アポロン『ボクはチューナーモンスター《ソル・フェアリー》を召喚』Lv3 ATK900
斎門「チューナーモンスター……シンクロ召喚か!」
アポロン『バトル!ソル・フェアリーでアルジュールに攻撃!』
斎門「なんやて!?……ならば、アルジュールの効果発動!手札から《響雷魔-マストリー》を守備表示で特殊召喚し、ダメージステップの間のみ、その数値をアルジュールに加える!」Lv3 DEF800
アルジュール:ATK1200→2600 DEF:500→1300
アポロン『ぐっ……』LP8000→6300
斎門「マストリーの効果発動!他の響雷魔がバトルでモンスターを破壊した時……」
アポロン『ソル・フェアリーは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない!』
斎門「ぐ……なら、マストリーの効果は不発や」
アポロン『そして、戦闘ダメージを受けた時、手札から《サンライズ・ドラゴン》を特殊召喚できる!そして、その効果によりデッキから1枚ドロー!』Lv5 ATK1900 手5→6
アポロン『バトルは続行中だ!サンライズ・ドラゴンで守備表示のマストリーに攻撃!』
斎門(マストリーにも守備力を加算する効果はあるが……戦闘破壊できんのやったら、意味は薄い。ここは受けるで)
アポロン『ボクのバトルフェイズは終わらないよ!サンライズ・ドラゴンの効果!この子が特殊召喚したターン、ボクは1度だけ手札から罠カードを発動できる!《緊急同調》発動!』
斎門「手札から罠やって!?」
アポロン『緊急同調の効果により、バトルフェイズ中にシンクロ召喚を行う!ボクはレベル5のサンライズ・ドラゴンに、レベル3のソル・フェアリーをチューニング!超克せんとする勇気の翼に太陽の恵みを与えん!シンクロ召喚!《バーンサック・ファルコン》!!』Lv8 ATK2500
深紅の翼を持つ巨大な猛禽鳥が天高く羽ばたいた。
アポロン『バーンサック・ファルコンで、アルジュールに攻撃!〈武勇炎撃-ブレイブ・ストライク〉!!』
斎門「だが、アルジュールの効果発動や!手札から《響雷魔-ジェノス》を特殊召喚し、その数値を加算する!」Lv4 DEF0
アルジュール:ATK1200→3100
アポロン『無駄だ!《バーンサック・ファルコン》の効果発動!このモンスターが自身より攻撃力の高いモンスターとバトルする時、攻撃力を倍にする!!』
バーンサック・ファルコンが空高く飛び立つと、深紅の羽根が飛び散り、それが太陽の光を増幅させてバーンサック・ファルコンの方へと乱反射させた。虹色に輝き、絶え間ない温度上昇から燃えはじめ、次第に灼熱となった。
ATK2500→5000
斎門「攻撃力5000やって!?!?ぐああっ!!!」LP8000→6100
しかし、燃え尽きたバーンサック・ファルコンは、美しかった羽根が黒く焦げ、実に情けない姿のまま地上へ落下した。
アポロン『攻撃力を増幅させたバーンサック・ファルコンは、ダメージステップ終了と同時に攻撃力は0となり、効果は無効化される』ATK5000→0
斎門「なるほど、諸刃の剣というわけか」
アポロン『ボクはカードを2枚伏せてターンエンド』
斎門 LP6100 手3
□ ジ □ □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ □ バ □ □
□ ■ □ ■ □
斎門「ワシのターンや。ドロー!《響雷魔-シャーディ》召喚!さらにジェノスを攻撃表示に!」Lv4 ATK1300 Lv4 ATK1900
斎門「バトルや!ジェノスでバーンサック・ファルコンに攻撃!」
アポロン『速攻魔法発動。《皆既日蝕の書》。フィールドのモンスターを全て裏側守備表示にする!』
斎門「くっ……ならばターンエンドや。エンドフェイズにジェノスとシャーディを表側表示にして2枚ドロー…」
斎門 LP6100 手5
□ シ ジ □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ □ ■ □ □
□ ■ □ □ □
アポロン『ボクのターン、ドロー……バーンサック・ファルコンを反転召喚!これで効果と攻撃力はもとに戻ったよ!そして、《サンライズ・ウォリアー》召喚!』Lv2 ATK1000
アポロン『サンライズ・ウォリアーの効果発動!ボクの墓地からレベル4以下の炎族・光属性モンスター1体を特殊召喚する!戻って来い、ソル・フェアリー!』Lv3 ATK900
アポロン『ボクは、レベル2のサンライズ・ウォリアーに、レベル3のソル・フェアリーをチューニング!
勇猛果敢なる不屈の闘士に太陽の恵みを与えん!シンクロ召喚!現れろ、《バーニング・グラディエイター》!!』Lv5 ATK1800
アポロン『バトルだ!バーンサック・ファルコンで、シャーディに攻撃!〈武勇炎撃-ブレイブ・ストライク〉!』
斎門「シャーディの効果!手札を1枚捨て、墓地の響雷魔を守備表示で特殊召喚。そして、その数値をシャーディに加算する!よみがえれ、マストリー!」Lv3 DEF800
シャーディ:DEF1600→2400
アポロン『だけど、攻撃力はこっちの方が上!破壊はさせてもらうよ。さらに続けて、バーニング・グラディエイターで、ジェノスに攻撃!〈武勇裂斬-ブレイブ・スラッシュ〉!バーニング・グラディエイターは守備表示モンスターを攻撃するとき、貫通ダメージを与える!さらに、戦闘を行う相手モンスターのレベル×200ポイント攻撃力をアップ!』ATK1800→2600
斎門「ぐっ………」LP6100→3500
アポロン『ボクはこれでターンエンド』
斎門 LP3500 手5
□ □ □ マ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ グ フ □ □
□ ■ □ □ □
斎門「俺のターン……!」
斎門(畜生……手札のカードがバラバラや……全然まとまっとらへん…。これが俺を倒した奴の実力、威圧感かい……。…せやけど、アイツは俺がこういう逆境でこそ燃えるってことを分かっとらへん様やな…!!食らわせたるで、必殺のカウンターパンチ!)
斎門「カードを5枚伏せてターンエンドォ!!」
斎門 LP3500 手1
□ □ □ ア □
■ ■ ■ ■ ■
アポロン LP6300 手3
□ グ フ □ □
□ ■ □ □ □
アポロン『……ボクのターン』
アポロン『……ハハハ、伏せカードでなんとかしようとしてるつもりだけど、姑息な手だね。ボクの引いたカードは、《シンクロ・サイクロン》!このカードの効果で、ボクのコントロールするシンクロモンスター1体につきフィールドの魔法・罠カードを2枚破壊する!ボクのシンクロモンスターは2体、よってキミの伏せカードを4枚破壊する!!』
斎門(頼む……!!)
アポロン『そのカード以外、全部破壊だよ!!』
破壊されたカード:《ミラクルシンクロフュージョン》×2、《プラズマ・バリケード》、《落雷場》
斎門(………よし!!)
斎門「セットされたミラクルシンクロフュージョンが相手の効果で破壊された時、デッキから1枚ドローする!2枚破壊されたから、2枚ドローや!」
アポロン『ちぇっ、ロクなカード伏せてないなぁ…』
アポロン(と、すると、残り1枚の伏せカードも大したことないな)
アポロン『このターンで終わらせてやる!《特攻野郎 ホメロス》召喚!』Lv4 ATK1700
アポロン『バトルだ!バーニング・グラディエイターでマストリーに攻撃!その効果により、アルジュールのレベル3つ×200ポイント、つまり600ポイント攻撃力をアップし、さらに貫通ダメージを与える!!〈武勇裂斬-ブレイブ・スラッシュ〉!!』
グラディエイター:ATK1800→2400
マストリー:DEF800
斎門「マストリーの効果発動!デッキの上から5枚見て、その中から響雷魔を1体、特殊召喚できる!!………うーん、5枚の中に響雷魔はおらへんかったみたいやわ」
斎門はそう言うと、ちらとだけ見た5枚のカードを飄々と山札に戻して、デュエルディスクにより切り直された。
斎門「……ぐあぁッ!!」LP3500→1900
アポロン『ついには運にも見放されたみたいだね。思う存分痛め付けてあげるよ。特攻野郎ホメロスで、ダイレクトアタック!!』
斎門「……くっ!!」LP1900→200
斎門(……わざわざ先にホメロスで殴ってきたか。せやけど、それが俺がつけこめる、お前の隙やで!!)
アポロン『最後の攻撃だ!!!バーンサック・ファルコンで、ダイレクトアタック!〈武勇炎撃-ブレイブ・ストライク〉』
斎門「………」
斎門「………な~にが、武勇炎撃やぁ!この時を待ってたでェ!!」
アポロン『!?』
斎門「破壊された俺の伏せカードを見て、残りの1枚も大したことないやろ、そう思ったやろ?」
アポロン『……!!』
斎門「せやけど、この1枚こそが、俺が信じた最後の希望や!罠カード《エレクトリップ》!!墓地のアルジュールを、効果を無効にして攻撃表示で特殊召喚し、攻撃力を攻撃してきたモンスターと同じにする!」Lv3 ATK2500
アポロン『そんなもの、バーンサック・ファルコンの効果で攻撃力を上げて…』
斎門「おぉ~っと、バーンサック・ファルコンの効果は自身よりも攻撃力の高いモンスターとバトルする時のみ!同じ攻撃力だと効果は使えない!!」
アポロン『……なるほど、そう来たか。レベル3なら、バーニング・グラディエイターの攻撃力も2400までしか上がらないから、そのモンスターで戦闘破壊ができる。そして、キミのモンスターは戦闘破壊をトリガーとする効果ばかり!そこから反撃していくつもりなんでしょ!だけど、これは予想できたかな?……バーンサック・ファルコンで、アルジュールに攻撃!!』
斎門「……同士討ちかい!」
アポロン『その通り、これでキミの響雷魔は効果を使えない……』
斎門「……それはどうかな?」
アポロン『……なんだと!?』
バーンサック・ファルコンと、アルジュールが弾け飛んで消える。
斎門「……悪巧みでワシに勝てると思ったら大間違いやでェ!!同士討ちも立派な『戦闘破壊』だってことを忘れたかい!!響雷魔がバトルでモンスターを破壊した時、手札から《響雷魔-メンゼルス》をチューナー扱いとして特殊召喚できる!!」Lv4 ATK1500
アポロン『……しまった!!』
斎門「……『お前が変な気を起こしてホメロスを先に攻撃させてなければ危なかった』………やろ?」
斎門はしてやったりのドヤ顔を見せた。
アポロン『チッ……ボクはこれでターンエンド!!ボクのLPは6300もある。それに対してキミはわずか200。《火の粉》の1枚でもあれば倒せたんだけどねぇ~』
アポロンは悔しくて思いっきり地団駄を踏みたくなる気持ちを抑えて、クールに返したつもりだった。
斎門「せやけど実際、俺は生きとる……負け惜しみは決闘が終わってからにしや!」
アポロン『……いいから早くターン始めなよ!!』
苛立ちを抑えられずに声のトーンが低くなった。
斎門 LP200 手2
□ □ メ □ □
□ □ □ □ □
アポロン LP6300 手3
□ グ □ ホ □
□ ■ □ □ □
斎門「おっしゃいくでぇ、ワシのターンや、ドロー!!」
斎門「《響雷魔-コスメル》召喚!さらに自分フィールドに響雷魔が2体以上存在する場合、手札から《響雷魔-イクサ》を特殊召喚できる!!」Lv3 ATK1000/Lv3 ATK800
斎門「俺はレベル3のコスメルとイクサに、レベル4のメンゼルスをチューニング!!雷の鬼神よ、溢れる闘志を今こそ呼び覚ませ!シンクロ召喚!!《響雷魔神-ヴィトルグラッチ》!!!」Lv10 ATK3500
アポロン『レベル10のシンクロモンスター………!!……でも、バーニング・グラディエイターは効果を使えば攻撃力は3800にまで上がるし、ホメロスはバトルを行う相手モンスターと自身を同時に破壊する効果がある……!』
アポロン(そして、このリバースカード《眠れる魂の同調》は、墓地からモンスターを除外して、その合計と同じレベルのシンクロモンスターを墓地から特殊召喚するカード……!出したモンスターはそのターン中攻撃できないが、これでこのターン中に蘇生すれば、次のターンでコイツを………
斎門「………コイツを倒して勝ちだ……とか、思ってるやろ?」
アポロン『……ハッ!』
斎門「……追い詰められた奴の考えることなんて全部お見通しやでェ!!いくで……ホメロスに攻撃!!」
アポロン『なんだと!?……ホメロスの効果を……』
斎門「ヴィトルグラッチがバトルを行う間、相手はカードの効果を発動できない!!そして、バトルを行うヴィトルグラッチは、墓地の響雷魔を、レベルの合計が10以下になるように除外して、その攻撃力と守備力を自身に加算する!ワシは墓地のジェノスとマストリー、それにアルジュールを除外!!」Lv4 ATK1900/Lv3 ATK1400/Lv3 ATK1200
ヴィトルグラッチ:ATK3500→5400→6800→8000
アポロン『攻撃力8000!?』
斎門「いけッ!!〈豪剛雷撃-マキシマム・ザ・ライトニング〉!!」
アポロン『ぐあああぁぁぁッ……!!』LP6300→0
WINNER 斎門宏美
アポロンはソリッドビジョンの衝撃で吹っ飛ばされ、気を失ったか、アポロンの魔法がとけ、屋上の扉が開いた。
隼人「……斎門!!無事か!!」
斎門「ヒャーーーッハッハッハッハ!!!フフフヒハハハ!!!」
隼人「あ~っ大人げねぇ!!……てか、あの女の子は無事なのか!?」
斎門「……そうや!!……おい!大丈夫か!!」
七海「……だいじょ……うぶ………」
七海は何事もなかったかのように立ち上がり、
彼女からアポロンの放っていた覇気はすっきりと消え去り、目の色も青く澄んでいた。
七海「あ……の………」
斎門「……?」
七海「ごめ……んなさい……びっくりしたよね………」
斎門「……いや、俺の方こそ、酷いことをしてもうたみたいやな。アポロンとかいうやつに記憶消されたみたいで覚えとらんねんけど、俺があんさんをいじめてたんなら、今こそ謝らなあかん。ホンマ、すまんかった」
七海「もういいの………アポロンはあんなに怒ってたけど…私はもう………。確かに…あなた……小学生の時……みたい…な……嫌な気はしない………と…いうか……ただの変な人……」
隼人「ははは!斎門さんは変な人だってよー!!ぷぷぷ!」
斎門「おい、瀬戸川くん。この~、七海さん?が言うのはええけど、お前が言うのが許せへんで!!ぷんすかぷんすか!」
七海「ふふ…二人は……仲良し…なのね」
隼人「ま、まぁな!てか、斎門さん、チーム勧誘はできたのか?」
斎門「あぁ、せやった。でも、あんな過去があったんやったらさすがに……いかんよな」
七海「いいよ……チームに入っても……アポロンも同じくらいひどいことしたし…その償い……」
斎門「ホンマかいな!!……てか、アポロンってどんな存在なんや?」
七海「……ある日…私の中に入ってきた……。たまに入れ替わっちゃう……アポロンがでてくるのは……だいたい怒ってるとき……。魔法の力を使えるけど……私には…よくわからないの……。今は……返事がないから…眠っちゃってるのかも……」
隼人「へー。よくわかんないけど、そのアポロンってやつがデュエル強いのか!」
斎門「そや、瀬戸川くん。この七海はんをチームに入れてもええかいな?」
隼人「うん。扉の外から聞いてた感じ、斎門も相当追い詰められていたみたいだしな」
斎門「そうかいそうかい!!……そういえば、俺の記憶もどっとらへんな。アポロンをデュエルで倒したのに……」
七海「アポロンの焼いたものは……たぶん戻らない………。アポロンもめったに使わない能力だから……そうなんだと思う……。さっきも倒せば元に戻るとは言ってないはずよ……」
斎門「ほ、ほんまかいな……。まぁ、ええわ!これからは新しい斎門宏美として、よろしくやで!!」
七海「………うん。」
斎門「………それじゃあ、これから四人目を勧誘しに行くで!」
隼人「あ、そうだ!さっき言ってた『四人目』のこと、教えてくれよ!」
斎門「………それはな」
TO BE CONTINUED...
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次回 『鳳 翼』
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〔人物・オリカ紹介〕
冬河七海
ふゆかわ なつみ
年齢:17歳
身長:157cm
誕生日:11/7
趣味:読書感想文
→物静かな少女。クラスの女の子からそこそこ仲がいいが、基本的に影が薄い。
小さい頃からよくいじめられていたが、アポロンの『記憶を焼く』能力によって守られてきた。
七海自身の記憶も、彼女の精神を強く害するものは焼かれている。
読書が好きで、アポロンに読んでもらうために感想文を書いている。ここが面白いとか、何が言いたいかとか、分かりやすいようになっている。
アポロン
あぽろん
年齢:???
身長:今は157cm(七海に乗り移っている)
誕生日:???
趣味:七海の読書感想文を読むこと
→天界を追放されたかなんだかで地上に落とされた、自称・『太陽の神』。七海に取りついている。
いわゆる思念体であり、七海のもう一人のボク的な存在となっている。一人称は『ボク』だが、性別すら定かではない。
どうせ地上に落ちたことなので人間のことを学ぶことに熱心、とのこと。
ただし陽の差していない夜は眠くなってしまうので、夜のテレビ番組などはあまり見れないし、一時的にかけている魔法も解けてしまう。
永続的な魔法には『記憶を焼く』→『精神を焼く』→『身体を焼く』の3段階があり、発動条件はデュエルで勝つこと。こちらはアポロンが眠っても解けない。
太陽に関連したカードを使い、モンスターはほとんど炎族・光属性で統一されている。切り札は《バーンサック・ファルコン》。
《響雷魔-マストリー》
星3/風属性/雷族/攻1400/守 800
①:このカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。
デッキの上から5枚確認し、その中に「エコープラズマ」モンスターがあった場合、その内1体を守備表示で特殊召喚できる。そうした場合、その元々の数値分、このカードの攻撃力・守備力をダメージステップ終了時までアップする。
残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。
②:1ターンに1度、このカードがモンスターゾーンに存在し、このカード以外の自分フィールドのモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
デッキの上から5枚確認し、その中からカードを1枚選んで手札に加える。
残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。
その後、このカードをチューナーとして扱い、このカードを含む自分フィールドのモンスターを素材としてS召喚を行う事ができる。
《響雷魔-メンゼルス》
星4/風属性/雷族/攻1500/守 900
「響雷魔-メンゼルス」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの「エコープラズマ」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動できる。
手札のこのカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはチューナーとして扱い、直接攻撃できない。
②:自分フィールドの「エコープラズマ」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動できる。
墓地のこのカードを手札に加える。
《響雷魔-イクサ》
星3/風属性/雷族/攻 800/守1400
①:自分フィールドに「エコープラズマ」モンスターが2体以上存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
②:自分フィールドにこのカード以外の「エコープラズマ」が存在する場合、モンスターゾーンのこのカードをリリースし、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果を無効にし、攻撃力・守備力を半分にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
《響雷魔神-ヴィトルグラッチ》
星10/風属性/雷族/シンクロ/攻3500/守2800
雷族チューナー+チューナー以外の雷族モンスター2体以上
①:このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
②:自分LPが相手LPより少ない場合、このカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に、レベルの合計が10以下になるように自分の墓地の「エコープラズマ」モンスターを任意の数だけ除外して発動できる。
このカードの攻撃力・守備力はダメージステップ終了時まで、除外したモンスターの元々の数値の合計分アップする。
《ソル・フェアリー》
星3/光属性/炎族/チューナー/攻 900/守 400
「ソル・フェアリー」の②の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
①:このカードは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
《サンライズ・ドラゴン》
星5/光属性/炎族/攻1900/守1500
①:自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分はデッキから1枚ドローする。
②:このカードが手札から特殊召喚したターン中1度だけ、自分は手札から罠カードを発動できる。
《サンライズ・ウォリアー》
星2/光属性/炎族/攻1000/守 800
①:このカードの召喚に成功した時、自分の墓地のレベル4以下の炎族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効になる。
《特攻野郎 ホメロス》
星4/光属性/炎族/攻1700/守1600
①:このカードは可能なら毎ターン攻撃せねばならず、表側守備表示の場合攻撃表示になる。
②:このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
そのモンスターとこのカードを破壊する。
《バーニング・グラディエイター》
星5/光属性/炎族/シンクロ/攻1800/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:このカードが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
このカードの攻撃力をダメージステップ終了時まで戦闘を行う相手モンスターのレベル×200アップする。
②行って:このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力を越えた分だけ戦闘ダメージを与える。
③:このカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
《バーンサック・ファルコン》
星8/光属性/炎族/シンクロ/攻2500/守2000
炎族チューナー+チューナー以外の光属性モンスター1体以上
①:このカードがこのカードより高い攻撃力を持つ相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
このカードの攻撃力を倍にする。
この効果を発動したダメージステップ終了時、このカードの効果は無効になり、攻撃力は0になる。
《シンクロ・サイクロン》
速攻魔法
①:自分フィールドのSモンスターの数×2枚まで、フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
《眠れる魂の同調》
通常罠
①:自分の墓地のSモンスター1体を対象として発動できる。
自分の墓地から、レベルの合計が対象のモンスターと同じになるようにモンスターを除外し、対象のモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
過去SSより
《響雷魔-アルジュール》
《響雷魔-シャーディ》
《響雷魔-ジェノス》
《響雷魔-コスメル》
《プラズマ・バリケード》
《エレクトリップ》
《落雷場》
OCGより
《緊急同調》
《皆既日蝕の書》
《ミラクルシンクロフュージョン》
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ご無沙汰であります。
いよいよファンタジー要素が登場してしまった笑
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