Visas:2 ヴィサスの結界　作：死霊王ドーハスーラ

前回のあらすじ
　Rに反逆を試みた者の一人「氷裏」（ひょうり）とデュエルすることになった霽月。


　本編（と前回の最後）

氷裏「今、反転した世界を統べる王が君臨する。共鳴する暗影に抗う者よ。今、彼に身を捧げよ！『反転霊王インテリアル』！そして表側守備表示！」

霽月「そんな効果を持っていたとは…」

氷裏「しかもこれだけでは無い！手札の『反転霊ストル』を除外し、インテリアルの恐るべき効果を発動！次の相手ターン終了時まで相手は墓地以外からモンスターを特殊召喚できない。『厄禍の到来』（カム＝クライシス）！」

霽月「何ッ⁉そんなの禁止級の効果じゃないか…」

氷裏「そして除外された『反転霊ストル』の効果発動！デッキから１枚ドローッ！そしてターンエンド！」

霽月「俺のターンッドロー！……」

氷裏「何だ急に黙り込んで、引いたカードがそんなに悪かったのか？」

霽月「ふふ…逆だ…予言する。お前はこのターンにただの敗北者となるッ！」

氷裏「ふん、そんな訳ないだろう」

霽月「そう言ってられるのも今の内だけだ！まず、手札から『開闢結界波』を発動！これによりインテリアルの効果は無効となる。」

氷裏「フン…ならばそれにチェーンし手札から『反転霊雲チェーン』発動！このカードを手札から捨て、魔法カードの発動を無効にする！」

霽月「残念だったな『開闢結界波』はモンスター・罠カードではチェーン出来ないんだよ。そして除外されている『汝骸闘気』（じょがいとうき）の効果を発動！表側で除外されているこのカードを裏側表示にすることによって、除外されているモンスター１体を特殊召喚し、自分フィールドのモンスター１体をこの効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力分上昇にする！」

氷裏「何だと⁉」

霽月「そしてその効果で除外されている『開闢の使者ヴィサス』を特殊召喚！そしてヴィサス・フロドスの攻撃力をヴィサスの攻撃力２５００アップ！」

氷裏「クッ…厳しいがヴィサスでは守備力３５００のインテリアルを破壊することは出来ず、ヴィサス・フロドスで戦闘破壊してもヴィサスでは俺をこのターンに倒すことは不可能だろう。」

霽月「考えが甘い！まだヴィサス・フロドスにはまだ使用してない効果があるんだよ。そしてヴィサス・フロドスの効果を発動！LPを１０００支払うことにより、フィールドのカード１枚を除外する！」

氷裏「ならばその時手札の『反転霊雲チェーン』の効果発動！自分フィールドに表側守備表示で特殊召喚する！守備力３０００！」

霽月「しかし、そのままインテリアルを除外！」

氷裏「効果を忘れたのか？インテリアルの効果を発動！自分フィールドの雲チェーンをリリースし、インテリアルを特殊召喚！いくらの伝説のカードとは言え効果に名称ターン１くらい存在するだろう。」

霽月「フ……」

氷裏（笑っている？何故だもしかして…）

霽月「そうだよ！」

　そうだ。俺の「真皇冥」（しんおうめい）発動…『總侵眼』（そうしんがん）…

氷裏「何だと…左目周辺の顔が割れて…あの姿はヴィサス…？」

霽月＆ヴィサス【そうだよ。真皇冥って聞いたことないか？】

氷裏「聞いたことはあるが…あのＲが聖八使の眼球に捧げたという力…まさかそれが真皇冥なのか…？」

霽月＆ヴィサス【そうだ。さあデュエルを終わらせるぞ。LPを１０００支払いヴィサス・フロドスの効果発動。そのインテリアルを除外…】

氷裏「なんだと名称ターン１が無いだと…？」

霽月「そしてバトル…ヴィサス・フロドスと俺（ヴィサス）で直接攻撃（ダイレクトアタック）‼」

氷裏「ぐああああああ!!!」

　氷裏LP　４０００→０　決闘終了　勝者：霽月

　ふう。普通の決闘者にしてはやり手だったな。まあ流石に聖八使に敵わなかったか。そんなことを考えていると、ずっと見ていた同じ聖八使の吠尭（はいぎょう）が、

「まあ流石おまえだな。じゃあそいつを処理してから仕事に戻ってこい。」

　と言うので、「わかりました。」とだけ答えておいて、氷裏の処理に向かって、俺の中のヴィサスに、

「ヴィサスよ。この者を邪の結界へ封印なさってください。」

　と言葉を捧げると、倒れた氷裏の周りをどす黒い紫色の結界が包み、やがて氷裏はその結界と共に消滅した。そしｔ…

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　…ク…俺としたことが誰かに襲われてしまったようだ。そのせいで今まで気を失っていた。そうすると、誰かが…
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　To be continue...

次回予告
　何者かに襲われてしまった霽月は一体…
　次回「ヴィサスの決意」