Visas:1 ヴィサスの結合　作：死霊王ドーハスーラ

　「世界」…それは何も無いところから生まれた訳ではない。

　「嗚呼瑠神話」によるとその昔、嗚呼瑠（あある）という不死の男が源界（げんかい）という紅白の花と草が生えているだけの草原から生み出したらしい。

　そして俺はその嗚呼瑠こと「R」の部下であった。しかし1週間前、突然にしてRが行方不明となってしまった。

　どうやら山にハイキングに行ったときに行方不明になったらしいが、Rは世界を創った不死の男なのだから1週間も遭難するということは考えにくい。

　しかも、その山も標高が何千メートルもあるとかみたいに特別に大きいとかという訳でもない。標高せいぜいも600ｍあるかないかくらいの山だ。

　そして、そもそも少し前から世界は何か可笑しかった。突然大陸がとても巨大なウルルみたいな感じに浮かび上がったり、磁力を持つものが空中を浮かんだりしていたのだ。

　だから俺は何かこの混乱している世の中で世界に対する不安を覚え、Rに反逆しようと試みた人たちがいると考えた。

　そして、予想は当たり、この世界大聖堂の前にストライキのようなものが起きていた。そして一人大柄の男が、

「この混沌の渦に陥ってしまった世界は変わるべきだ。世界聖八使（せかいせいやっし）よ。外へ出て来い。」

　世界聖八使、それは俺含めたRの八人の強大な力を持つ部下のことだ。俺達は結構忙しいので本当はこんな奴に相手したくなかったが他の聖八使が外に出て行ったのでしょうがなく俺も出て行ったら、

「フフ…じゃあ聖八使の中で一番強い奴が俺と勝負しろ。」

　と男が言う。そうしたら俺が

「こういう奴の相手は俺がお似合いだよな。」

　といい、聖八使の「威風」（いふう）が、

「霽月（せいげつ）が行くのか？まあ決闘だけなら聖八使の中でもお前が随一だからな。」

　そして男が、

「聖八使随一の問題児「霽月」か…面白い。」

　「酷い言い様だな。」と俺は思ったが、まあ事実だからしょうがないか。

「決闘（デュエル）！！！」

　そうお互いに宣言することで決闘は始まる。まずDP（デュエルポイント）の高い俺が先攻だ。

霽月「俺のターン！ドローッ！手札から『開闢騎士ダルク』を召喚！その召喚したときの効果によりデッキから『開闢』モンスター１体を手札に加える。」

男「フン…」

霽月「この効果でデッキから『開闢の使者ヴィサス』を手札に加える。そして手札から通常魔法『開闢到来』を発動！自分の手札か墓地から『開闢』モンスター１体を自分フィールドに特殊召喚する。」

男「なかなかだな。」

霽月「そしてこの効果で手札から『開闢の使者ヴィサス』を特殊召喚！そしてヴィサスの効果でデッキから『開闢融合』を手札に加える。そしてそのまま発動！フィールドのダルクとヴィサス、そして手札の『開闢竜リヴァイス』を除外する。」

男「まさか、あの伝説のモンスターを…？」

霽月「そうの通りだ。現れよ！天と地を結合する者よ！我にその膨大な力を授けよ！レベル１２！『開闢結合王ヴィサス・フロドス』！さらに『開闢融合』の追加効果により１枚ドローッ！」

男「召喚されるだけで大地が揺れるだと…一体どんな力を持っているんだ？」

霽月「フィールドを離れたヴィサスの効果を発動！デッキから『開闢』カード１枚を手札に！そして、ヴィサス・フロドスの効果を発動！融合召喚に成功した場合にデッキの上から３枚カードを墓地に送り、自分の除外状態の『開闢』カード１枚を手札に加える！この効果で俺はヴィサスを手札に！」

男「くっ、何というコンボだ…かなりやるな！」

霽月「まだまだだッ！手札からフィールド魔法『開闢の地』を発動！そして、手札からカードを4枚伏せてターンエンド！」

男「ようやく俺のターンだな。後、言うタイミングを見失っていたが、俺の名前は氷裏（ひょうり）と言う。冥土の土産に覚えておけ、１枚ドローッ！そして手札から魔法カード発動！『反転革命』（リバース・レボリューション）！自分の手札・墓地からリバースモンスターを裏側守備表示で３体まで特殊召喚する！」

霽月「リバースデッキか、珍しいな。しかし、１枚で三体のモンスターを特殊召喚とはなかなかやるな…」

氷裏「そして手札からモンスター3体を裏側表示で特殊召喚する。そしてこのモンスターはこのターンに反転召喚できる！そして『反転霊ゴウス』（はんてんれいごうす）を反転召喚そして効果発動！」

霽月「ならばその効果に対してカウンター罠『開闢覇気』発動！その効果の発動を無効にする！」

氷裏「ならばそれに対しカウンター罠『レッドリブート』発動！ライフを半分払いその効果を無効にし、そのままセット。そして相手はデッキから罠カード１枚をフィールドに伏せられる。」

霽月「ならばデッキから『無限泡影』をセット…」

氷裏「そしてこのターン相手は罠カードを発動できない。そしてゴウスの効果！デッキから『反転霊』モンスター１体を裏側守備表示で自分フィールドに特殊召喚する！またこの効果で特殊召喚したこのモンスターはこのターンに反転召喚できる！この効果で俺は『反転霊リバル』を特殊召喚！」

霽月「くッ…リバースデッキとは思えない展開力だ…」

氷裏「そしてそのままリバルを反転召喚！そしてその効果でお互いフィールドのカード２枚を除外か破壊することができる。この効果で自分フィールドの裏側守備表示のモンスター２体を破壊する。」

霽月「裏守備のモンスターを破壊…確かにそれでもリバース効果でも発動出来るが、反転召喚出来るんだから反転召喚した方が良い気もするが、何かメリットがあるのか…？」

氷裏「その通り、『反転霊』はリバース効果に加えて墓地に送られた場合に発動するという効果もあるのだよ…そして墓地に送られた『反転霊ジブル』と『反転霊インサ』の効果発動！ジブルのリバース効果によりデッキから『反転霊』カード１枚を墓地に送る。そしてジブルとインサの墓地に送られときの発動！まずジブルの効果で墓地からジブル以外の『反転霊』カード１枚を手札に加える。そしてインサの効果により手札から『反転霊』モンスター１体を裏側表示で特殊召喚する。」

霽月「ならばその時に『開闢結合王ヴィサス・フロドス』の効果発動！お互いの墓地のカード５枚までを除外する。さらに！伏せていた『墓穴の指名者』をチェーン！相手の墓地のインサを除外し、その効果を無効にする。そしてヴィサス・フロドスの効果で自分の墓地から３枚そして相手の墓地からジブルのリバース効果で墓地に送られた『反転霊王インテリアル』を除外！」

氷裏「フ…」

霽月「何がおかしい？」

氷裏「確かにジブルとインサの効果は無効になったがインテリアルの恐るべき効果発動ッ！このカードが破壊・除外されたときフィールドの『反転霊』１体をリリースすることによりこのカードを特殊召喚する。」

霽月「何だ⁉」

氷裏「今、反転した世界を統べる王が君臨する。共鳴する暗影に抗う者よ。今、彼に身を捧げよ！『反転霊王インテリアル』！そして表側守備表示！」

　　　　　 To be continue...

次回予告
氷裏の反転霊インテリアルの効果により墓地以外からモンスターを特殊召喚できなくなってしまった霽月。逆転の一手は存在するのか…？
　次回「ヴィサスの結界」