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HOME > 遊戯王SS一覧 > 《ボーンテッド・センドハート=サティア》

《ボーンテッド・センドハート=サティア》 作:匙川

 私は《ボーンテッド・センドハート=サティア》。
 《ボーンテッド・ライブハウス》を拠点に活動してるアイドル。
 アンデットとしてはミイラ系で、包帯にはすごくこだわってるよ!

 そんな私には今、目の上のたんこぶ! 不倶戴天の敵! そんな風に言える相手がいて……。
 それが《ボーンテッド・ノーハート=シェプスタ》ちゃん。
 私と同じミイラで、私より上の人気を持ってる。
 シェプスタちゃんは全体的に雑……いや、ラフだったりワイルドなところがあるから、ファン層は大きく被ってる訳じゃないけど……。

 一番は、嫉妬。
 私は歌も、踊りも、ルックスも、ファンサも、草の根活動も! 全部、ぜーんぶ頑張って! ようやく今の人気を得たのに。
 シェプスタちゃんと言えば……!

『顔なんて見てる暇があるなら、歌に集中して』
『ファン? 別に通行人と変わらない。どっちも立ち止まって私の歌を聞いてるだけでしょ』
『歌以外で喉使いたくない、話しかけないで』

 この対応だよ!?
 ファンにどう接するかは勝手ではある、勝手ではあるんだけど……! どうしてもムカムカするー!
 でも、ライブハウスは音楽系の人が集まるから、歌さえ良ければいいって意見を否定することはできない。
 だから、実力で彼女を上回って、言うことを聞かせてみせる、そう決めたの。

 傍若無人を絵に書いたようなシェプスタちゃんだけど、全く無軌道な暴走機関車じゃない。
 彼女が実力を認める数少ない相手……例えばライブハウスの総支配人、《ボーンテッド・ソウルキング》さん。
 かつて伝説的なバンドグループの一員だった彼の意見になら耳を貸し、行動を改める(時もある)。
 それは単に権利があるからとか、先輩だからとかではなく。
 初対面の対応は他の人と変わらないものだったが、キングさんの演奏を聞かせてから変わったと聞いた。
 実力を認めた相手以外は伝説だろうと知ったこっちゃないという頑なさを表すエピソードでもあるけど……。
 逆に言えば、実力さえ認めてもらえば私みたいなぺーぺーの新人でも言うことを聞いてもらえるはず!

 そうと決まればまずやるべきことは……宣戦布告だよね!

「そうわけでシェプスタちゃん! 私の歌で魅了してみせるから、覚悟してよね!」

 ライブ終わりに出待ちして声をかける。
 彼女はこちらを一瞥し……そしてそのまま歩き出した。

「うぅーっ……いつか絶対、私の歌であなたの心を動かしてみせるんだからーっ!」

 そう言うとシェプスタちゃんは一瞬だけ立ち止まり……振り返らずに呟いた。

「……そう、あなたは人の心を動かせるんだ。羨ましいな」

 それだけ言うと、今度こそ早々に去って行った。

「絶対思ってないよー……」

 シェプスタちゃんを見返すため……何より、そうして成長してファンの皆にもっといいライブを見せるため……。
 がんばれ、私!
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イイネ タイトル 閲覧数 コメ数 投稿日 操作
2 《ボーンテッド・センドハート=サティア》 30 0 2025-09-04 -

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