Episode:04 ゼウスの霆　作：死霊王ドーハスーラ

前回のあらすじ
　俺、「菅井命」はロギアの生きる英雄「ノヴォア・スミス」と戦うことになった。ASの性能の差は圧倒的なはずだが、ノヴォアの操縦能力は凄まじく、アーゼウスを一気に追い詰める…

　Episode:04 至上神（ゼウス）の霆　

（※文字数の関係でエピソード名は『ゼウスの霆』になっています。）


　俺は考えた。ノヴォアから攻撃を受ける間という非常に短い時間だけだが、俺は思考の速さだけには自信がある。そして、俺が行きついた手段は…
「これでも食らいやがれ！ノヴォアさんよぉ！ネットのように網のようにしたこの神の天罰で守れば、そのアキレウスでは攻撃ができないだろッ！」
　そう、俺は神の天罰を網のようにした。大したことでも無いかもしれないが、疲れている俺にとってはこれが考えられる中で最善の策だった。
　しかし、これが意外と効いたようで、やはりアキレウスはこの神の天罰に触れられないようだ、その証拠に、ノヴォアもまともに攻撃が出来ていない。
「この若造めッ！生意気な…しかし、こちらにはまだ策があるんでな！」
　そうノヴォアは言い、レイピアのようなとても刃が細い剣をアーゼウスに刺してきて、遂に外から少し俺の姿が見えるほどになってきた…もう逃げるしか無いのかもしれない。しかし、正直俺はこのアーゼウスの性能を何も知っていない。なのでこのアーゼウスの移動能力がどんなもんかもわかっていない。こういう事はシンクロシステムに聞くのが正解なのかもしれないが、そんなことをしていたら恐らく俺が串刺しになってバッドエンドだろう。
　そして、耐えた。耐え続けた。あれから1分ほど、もう後一撃でも攻撃を喰らったら壊れてしまいそうだ。まあもう壊れている同然だが、それでも俺は耐え続けるしかなかった…そう、この瞬間までは。
「新規データ ヲ 獲得シマシタ 今使用シマスカ？」
　そうシンクロシステムが言ったんだ。そして答えは、
「勿論使うしか無いだろ！」
「デハ 新規データ ダウンロード…完了 今発動シマス。」
　その瞬間だった。アーゼウスの傷だらけの腕から何か電気かエネルギーかプラズマか…とりあえずそんな感じの物が手の発射砲のようなところまで伝わりそしてそれが、ビームのように発射された。
「新規データ 『ゼウスの霆』デス」
「へっ？」
　思わず変な声が出た。あまりにも強すぎた…ノヴォアも何とか逃れようとしていた…が、まるでその足掻きが無意味だと言うように理不尽なほど巨大な光線のようなものが発射される。そして、これには流石にノヴォアもやられたかと思ったが、何とか一命を取り留めたようだ、流石だな。しかし、もうアキレウスのレイピアをもっていた右腕は消し飛んでいてもうとてもだが戦えそうではない。
「くッ……どうなっているんだその機械は…さすがに逃げるしか無いか…残念だが…」
　そういい奴は逃げた。そして、それと共にアーゼウスは動かなくなった。何とか巨大な穴から何とか俺は抜け出した。そして、外から見るとよりアーゼウスは傷だらけだった…

　　次回予告
　俺たちはアーゼウスと共に生存者としてアース軍に回収された。そして俺達は衝撃の事実を知った…
　　次回「平和という嘘」