EP1　実力主義のネクロ　作：ヒラーズ

翌日、私はネクロマンサーを育成するための学校へ行くべく、自宅で自分のデッキを作成していた。私の生まれた世界は遊戯王デュエルモンスターズが流行っており、それを応用した戦闘もあるらしい。
二流貴族である親とは違い、私は戦闘経験が浅い。だからまず自分が出来る範囲のことをやることにした。

「よし…これなら負けることは少ないだろう」
私は一番最初にやったのはデッキの作成、名は【磁石青眼】にした。
青眼はバランスがとれたカテゴリ、あの有名なデュエリストの「海馬」が使用したデッキでもあるが、問題はないだろう。

「ネクロ、何をやってるんだ？」
いきなり話しかけないでほしいな、父さん。
「来年の試験に落ちないように対策をしておこうと思って、デッキを作っていたんだ。一応完成したけど」
「ほう？なかなかじゃないか」
そうかな？私はまだまだこんなものじゃないけど…。
何しろレアカードが少ないこの孤島だし、唯一レアカードは青眼くらいだろう。

「丁度良かった。父さん、私とデュエルをしてくれないか？父さんの実力も見たいし、このデッキの試運転にも丁度良いし」
「いいぞ！自分から弱点を消していくところ、成長している証拠だな」
そう言われるとデッキを作ったかいはあった感じがするな。

『HEAVENORHELL…DUEL1…』ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

――――デュエル！――――


父さん　LP4000
手札5

ネクロ　LP4000
手札5


「先攻は貰うぞ、ドロー」
父さん
手札5→6

「手札を1枚捨てて《THEトリッキー》を特殊召喚。さらに《ローンファイア・ブロッサム》を通常召喚、ブロッサム自身をリリースし、デッキから《ギガプラント》を特殊召喚しターンエンドだ」
THEトリッキー　ATK2000　☆5
ギガプラント　ATK2400　☆6

これは強いモンスターが2体も…父さんも一筋縄ではいかないと言うことか。
ならば…。
「私のターン！」
ネクロ
手札5→6

「私は手札から3体の磁石戦士を墓地に送り、手札から《磁石戦士マグネット・バルキリオン》を特殊召喚！さらに『トレード・イン』を発動、手札のレベル8モンスターを墓地に捨て、カードを2枚ドローする。さらに手札に加わった『高等儀式術』を発動！デッキから《青眼の白龍》を墓地に送り、《ブルーアイズ・カオス・ＭＡＸ・ドラゴン》を儀式召喚！！」
磁石戦士マグネット・バルキリオン　ATK3500　☆8
ブルーアイズ・カオス・ＭＡＸ・ドラゴン　ATK4000　☆8

さて、バトルと行こうか！
「カオスＭＡＸでギガプラントを攻撃！」
父さん　LP4000→2400

「うおおっ！？」
「続けてバルキリオンでトリッキーを攻撃！」
父さん　LP2400→900

「くっ…やるなネクロ…！」
ワンキルまでは至らなかったか…まぁ相手が伏せてないのが救いだな。
「私はここでターンエンド」
さて…とここからどうするか…よく考えないと…。