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第04話:地獄への遠足バス!? 作:ポン・カン・チー
霧灯「竜胆くん?なぜこのコーヒーには砂糖が全く入っていないのかね?」
霧灯はコーヒーカップをソーサーに置きながら不思議そうに尋ねる。
竜胆「それくらい自分で入れてください。」
霧灯「なんだい、反抗期か?」
竜胆「あなたと一緒に暮らしてまだ数ヶ月しか経ってないじゃないですか…俺は今財団Dの怪人の反応を探すのに忙しいんです。」
霧灯「頑張ってるなあ…じゃあ私もこれ飲み終わったら研究の続きに戻ろうかな。」
竜胆「いた!」
突然の大声に驚き霧灯は飲んでいたコーヒーを噴き出しそうになったがなんとか堪え、急いで怪人探知システムに歩み寄る。
霧灯「この場所…幼稚園があるところじゃないか!?」
竜胆「まさか財団D、今度は子供達をターゲットにしたのか!?俺、行って来ます!」
竜胆「変身!カイバーマン!」
霧灯「ああ、そうだ!竜胆くん、そのバイクに自動運転機能をつけたよー……って、行っちゃったか…」
竜胆は現場へ急行した。
竜胆「さて、ここが反応のあった場所か…」
たどり着いた場所はどこにでもありそうな幼稚園。特に変わったところは無く、それどころか園児達が楽しそうにバスの横でわいわい騒いでいる。
竜胆「変だな、とても怪人が来たとは思えない…」
「あっ、カイバーマンだ!」
園児の一人が竜胆を見つけ、指差す。その声に他の園児達も反応する。
「ほんとだー!」
「カイバーマンだー!」
「かっこいいー!」
園児達が両手を元気いっぱいに振っている。竜胆は右手を振りそれに応える。
「さあ、みんなそろった?そろそろ出発なのでバスに乗ってくださーい!」
「「「はーい!!ひとみせんせー!」」」
子供達がバスに乗り込み、少し経つとバスが出発した。バスの窓からも竜胆に手を振っている子供達がいる。
竜胆「こんなに有名になっていたんだな、俺も…」
バスの姿が完全に見えなくなった時、竜胆の携帯が鳴った。
竜胆「着信?霧灯さんからだ…もしもし、霧灯さん?」
霧灯「竜胆くん大変だ!怪人が今、そこの幼稚園から移動している!」
竜胆「移動?しかし、怪人は影の形も…」
そこまで言いかけた時、もう一台のバスがやって来た。中から運転手の男が降りてくる。
運転手「あれ?時間なのに子供達がいないぞ?どうなってんの?」
竜胆「…まさか、あのバス!?」
霧灯「何か心当たりがあるのか!?」
竜胆「ええ、先ほど子供達を乗せた遠足バスが出て行きました。しかし、そのバスは偽物です。現にたった今本物の遠足バスがたどり着きました。あの偽物のバス、絶対に何かよからぬ事をするつもりです。」
竜胆(そうと分かれば急がねば!幸い方向は分かる!)
竜胆はバイクを全力で動かし、バスの後を追う。
バスを追うこと10分。バイクは山道に入っていた。
竜胆(山か…)
怪人スティングと戦った時の事をそっと思い返す。もうあんな悲劇は繰り返さない。そう決意したその時。
「きえっ!キェッキエッキエッ!」
空から甲高い声が響いた。
「ここから先は通さぬぞカイバーマン!怪人ブリザード・ファルコンが相手だ!」
背中に青い翼を生やした怪人が現れた。怪人は竜胆の行く手を遮るように飛行している。そのせいでバイクの速度を落とす羽目になってしまった。
竜胆「護衛の怪人か、やはりあのバスに何かあるんだな!?」
怪人「貴様に話す事などない!ここで貴様を倒してやる!カイバーマン!」
怪人はそう啖呵を切ると翼を大きく広げ、竜胆に向けて空気中から作り出した氷柱のミサイルを発射する。竜胆は避けながらバスを追跡する。横目でちらっと見ただけだが、その氷柱は道路に当たっても砕ける事なく、むしろ深々とコンクリートに刺さっていた。
竜胆「あれに当たればひとたまりもないな…」
怪人「キェッキエッキエッ!次はこれをくらエーェ!!」
怪人は大きく息を吸い込み、その口から吹雪を吐き出した。一気に視界が悪くなり、強風でハンドル操作が難しくなる。
竜胆「くっ、厄介な攻撃だな…」
なんとか態勢を整える竜胆、しかしその時左肩に凄まじい痛みを感じた。
竜胆「ぐあぁっ!!」
反射的に左肩を見やると氷柱が刺さっていた。瞬間、竜胆は恐怖した。
竜胆(視界が悪い状態での氷柱ミサイル…最悪の組み合わせだ…このままでは!)
竜胆(待てよ?この吹雪は確か奴の『口から』出ているんだよな?)
怪人(このまま葬ってくれるわ!雪だるまになってしまえ!)
竜胆(賭けるしかない!)
竜胆は覚悟を決め、高く飛び上がる。
怪人「な、何い!?」
竜胆「やはりここは吹雪の範囲外か!今が絶好のチャンス!勝負を決めてやる!」
竜胆「カイバー!キック!!」
必殺の蹴り。怪人は抵抗する事叶わず爆発四散した。
そして、落ちてくる竜胆をバイクがうまく受け止めた。
竜胆「おっと…お前いつの間に自動運転できるようになったんだ?まあいいか、おかげであのバスを終えそうだ!先を急がなくては!」
霧灯はコーヒーカップをソーサーに置きながら不思議そうに尋ねる。
竜胆「それくらい自分で入れてください。」
霧灯「なんだい、反抗期か?」
竜胆「あなたと一緒に暮らしてまだ数ヶ月しか経ってないじゃないですか…俺は今財団Dの怪人の反応を探すのに忙しいんです。」
霧灯「頑張ってるなあ…じゃあ私もこれ飲み終わったら研究の続きに戻ろうかな。」
竜胆「いた!」
突然の大声に驚き霧灯は飲んでいたコーヒーを噴き出しそうになったがなんとか堪え、急いで怪人探知システムに歩み寄る。
霧灯「この場所…幼稚園があるところじゃないか!?」
竜胆「まさか財団D、今度は子供達をターゲットにしたのか!?俺、行って来ます!」
竜胆「変身!カイバーマン!」
霧灯「ああ、そうだ!竜胆くん、そのバイクに自動運転機能をつけたよー……って、行っちゃったか…」
竜胆は現場へ急行した。
竜胆「さて、ここが反応のあった場所か…」
たどり着いた場所はどこにでもありそうな幼稚園。特に変わったところは無く、それどころか園児達が楽しそうにバスの横でわいわい騒いでいる。
竜胆「変だな、とても怪人が来たとは思えない…」
「あっ、カイバーマンだ!」
園児の一人が竜胆を見つけ、指差す。その声に他の園児達も反応する。
「ほんとだー!」
「カイバーマンだー!」
「かっこいいー!」
園児達が両手を元気いっぱいに振っている。竜胆は右手を振りそれに応える。
「さあ、みんなそろった?そろそろ出発なのでバスに乗ってくださーい!」
「「「はーい!!ひとみせんせー!」」」
子供達がバスに乗り込み、少し経つとバスが出発した。バスの窓からも竜胆に手を振っている子供達がいる。
竜胆「こんなに有名になっていたんだな、俺も…」
バスの姿が完全に見えなくなった時、竜胆の携帯が鳴った。
竜胆「着信?霧灯さんからだ…もしもし、霧灯さん?」
霧灯「竜胆くん大変だ!怪人が今、そこの幼稚園から移動している!」
竜胆「移動?しかし、怪人は影の形も…」
そこまで言いかけた時、もう一台のバスがやって来た。中から運転手の男が降りてくる。
運転手「あれ?時間なのに子供達がいないぞ?どうなってんの?」
竜胆「…まさか、あのバス!?」
霧灯「何か心当たりがあるのか!?」
竜胆「ええ、先ほど子供達を乗せた遠足バスが出て行きました。しかし、そのバスは偽物です。現にたった今本物の遠足バスがたどり着きました。あの偽物のバス、絶対に何かよからぬ事をするつもりです。」
竜胆(そうと分かれば急がねば!幸い方向は分かる!)
竜胆はバイクを全力で動かし、バスの後を追う。
バスを追うこと10分。バイクは山道に入っていた。
竜胆(山か…)
怪人スティングと戦った時の事をそっと思い返す。もうあんな悲劇は繰り返さない。そう決意したその時。
「きえっ!キェッキエッキエッ!」
空から甲高い声が響いた。
「ここから先は通さぬぞカイバーマン!怪人ブリザード・ファルコンが相手だ!」
背中に青い翼を生やした怪人が現れた。怪人は竜胆の行く手を遮るように飛行している。そのせいでバイクの速度を落とす羽目になってしまった。
竜胆「護衛の怪人か、やはりあのバスに何かあるんだな!?」
怪人「貴様に話す事などない!ここで貴様を倒してやる!カイバーマン!」
怪人はそう啖呵を切ると翼を大きく広げ、竜胆に向けて空気中から作り出した氷柱のミサイルを発射する。竜胆は避けながらバスを追跡する。横目でちらっと見ただけだが、その氷柱は道路に当たっても砕ける事なく、むしろ深々とコンクリートに刺さっていた。
竜胆「あれに当たればひとたまりもないな…」
怪人「キェッキエッキエッ!次はこれをくらエーェ!!」
怪人は大きく息を吸い込み、その口から吹雪を吐き出した。一気に視界が悪くなり、強風でハンドル操作が難しくなる。
竜胆「くっ、厄介な攻撃だな…」
なんとか態勢を整える竜胆、しかしその時左肩に凄まじい痛みを感じた。
竜胆「ぐあぁっ!!」
反射的に左肩を見やると氷柱が刺さっていた。瞬間、竜胆は恐怖した。
竜胆(視界が悪い状態での氷柱ミサイル…最悪の組み合わせだ…このままでは!)
竜胆(待てよ?この吹雪は確か奴の『口から』出ているんだよな?)
怪人(このまま葬ってくれるわ!雪だるまになってしまえ!)
竜胆(賭けるしかない!)
竜胆は覚悟を決め、高く飛び上がる。
怪人「な、何い!?」
竜胆「やはりここは吹雪の範囲外か!今が絶好のチャンス!勝負を決めてやる!」
竜胆「カイバー!キック!!」
必殺の蹴り。怪人は抵抗する事叶わず爆発四散した。
そして、落ちてくる竜胆をバイクがうまく受け止めた。
竜胆「おっと…お前いつの間に自動運転できるようになったんだ?まあいいか、おかげであのバスを終えそうだ!先を急がなくては!」
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