Turn-14　真夜中の太陽　作：うぃすぅ

デュエルアカデミア・展示室裏倉庫。
一人の男が、そこに忍び込んでいた。
正確には問題ない入室なのだが、彼はそこからとあるカードを探していた。

「まず１枚目……」

厳重な警備の部屋に保管されているそのカードは、あっさりと彼の手に渡った。

が、そのカードを取った瞬間、展示室に大音量のサイレンが鳴り響いた。

「っ、まずい！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

彼はそのカードを持ったまま自身のバイクにまたがり、エンジンをかける。

ガードマン「おい、止まれ！誰であろうと展示室裏倉庫のものを盗み出すことは許されない！」ﾌﾞﾛﾛﾛ

「……また封印されるべきカードが生まれたか。
僕たちの役目は、終わらないらしい……」

ガードマン「何を言っている……？貴様、何者だ？」

ナム「僕はナム。千年錫杖は頂いていく！」

ガードマン「そうはさせない。貴様をデュエルで拘束する！」

ナム「デュエルディスク、セット！」ｶﾞｼｬﾝ

ナム・ガードマン「「デュエル！」」

ガードマン「俺の先行！
俺は手札から『トルクチューン・ギア』を捨て、『ワン・フォー・ワン』を発動！
デッキから『チューニング・サポーター』を特殊召喚する！」

チューニング・サポーター「ハッ！」ATK100

ガードマン「俺は手札から『機械複製術』を発動し、デッキからチューニング・サポーター２体を特殊召喚！」

チューニング・サポーター「ハッ！」ATK100
チューニング・サポーター「ハッ！」ATK100

ガードマン「さらに俺は手札から『ユニオン格納庫』を発動し、デッキから『強化支援メカ・ヘビーアーマー』を手札に加える！
そしてそれを召喚！」

強化支援メカ・ヘビーアーマー「ブゥン……」ATK500

ガードマン「召喚されたヘビーアーマーを対象に、ユニオン格納庫の効果発動！
さらにヘビーアーマーの効果も発動する！
ヘビーアーマーの効果により、墓地からトルクチューン・ギアを特殊召喚し、ヘビーアーマーにデッキのトルクチューン・ギアを装備！」

トルクチューン・ギア「ギュルル！」ATK0
強化支援メカ・ヘビーアーマー「ブゥゥン……」ATK1000

ガードマン「トルクチューン・ギアを装備したヘビーアーマーの攻守は500アップし、ヘビーアーマーはチューナー扱いとなる！」

ガードマン「俺はレベル１のチューニング・サポーター２体に、レベル１のトルクチューン・ギアをチューニング！
お上の力を思い知れ！シンクロ召喚！現れろ、レベル３！ゴヨウ・ディフェンダー！」

ゴヨウ・ディフェンダー「ゴヨウダ！」ATK1000

ガードマン「俺は２体のチューニング・サポーターを素材としたため、デッキから２枚ドローする。」

ガードマン「そして俺はレベル２扱いのチューニング・サポーターにレベル３の強化支援メカ・ヘビーアーマーをチューニング！
地獄の果てまで追い詰めよ！見よ、清廉なる魂！
シンクロ召喚！出でよ、レベル５！『ゴヨウ・チェイサー』！」

ゴヨウ・チェイサー「ゴヨウダ！」ATK1900

ガードマン「チューニング・サポーターを素材としたことで、俺はデッキから１枚ドロー。
そしてゴヨウ・チェイサーの攻撃力は、このカード以外のフィールドの戦士族・地属性シンクロモンスターの数×３００アップする！」

ゴヨウ・チェイサー「ゴヨウダー！」ATK2200

ガードマン「さらに俺はフィールドのモンスターが戦士族・地属性シンクロモンスターのみのため、エクストラデッキから２体目のゴヨウ・ディフェンダーを特殊召喚！
そしてその効果でもう１体を特殊召喚する！」

ゴヨウ・ディフェンダー「ゴヨウダ、ゴヨウダ！」ATK1000
ゴヨウ・ディフェンダー「ゴヨウダゴヨウダゴヨウダ！」ATK1000

ガードマン「フィールドの戦士族・地属性シンクロモンスターが増えたことで、ゴヨウ・チェイサーの攻撃力はさらにアップする！」

ゴヨウ・チェイサー「ゴヨウダー！」ATK2800

ガードマン「俺はカードを２枚セットし、ターンを終了する。」

ガードマン　手札２　LP4000　〈ユニオン格納庫〉
〈ゴヨウ・ディフェンダー　攻〉〈ゴヨウ・チェイサー　攻　ATK2800〉〈ゴヨウ・ディフェンダー　攻〉〈ゴヨウ・ディフェンダー　攻〉
〈？〉〈？〉

ナム「１ターンでよくここまでモンスターを展開したものだ。
でも、僕をこの程度で倒せると思ったら大間違いだ。何しろ生きてきた環境が違うんでね。
僕のターン！」ﾋﾞｼｯ

ナム「神のカードは、僕たちの周りで壮大な物語を繰り広げた。
その力は一部封印され、すべての力を出し切れるわけではないカードだが……貴様にはこれで充分だ！」

ナム「まず僕はライフを半分払い、手札から『千年錫杖』を発動！」LP2000

ナム「これにより、僕は１ターンに１度、自分メインフェイズに相手モンスターを１体選んで、エンドフェイズまでコントロールを奪うことができる！」

ナム「僕は貴様のフィールドに存在するゴヨウ・チェイサー２体とゴヨウ・チェイサーをリリースし、『ラーの翼神竜-球体形』を召喚！」

ラーの翼神竜-球体形「」ATK0

ナム「僕はラーの翼神竜-球体形のコントロールを頂いていく。
そしてこれをリリースし、デッキから太陽神を呼び出す！
現れよ、『ラーの翼神竜』！」

ラーの翼神竜「ピイィィィイ！！」ATK4000

金の球体は翼を広げ、神々しい光を放ち、真っ暗な展示室の廊下に降臨した。

ガードマン「馬鹿な……ラーの翼神竜だとぉ！？」

ナム「どんな罠が待ち構えているのか知らないが……神を前にひれ伏せ！
ラーの翼神竜で、ゴヨウ・ディフェンダーを攻撃！」

ラーの翼神竜「ピイィィィイ！！」

ラーの翼神竜 4000→ゴヨウ・ディフェンダー 1000

ガードマン（俺の伏せカードは『ギャクタン』と『ロスト・スター・ディセント』。
破壊効果さえ使われていれば守り抜けたが、今攻撃を止める手段はない。だが……）

ガードマン「ラーの攻撃力は4000！ゴヨウ・ディフェンダーを倒そうとも、俺のライフは1000ポイント残る！」

ナム「それは、どうかな……？」

ガードマン「何だと……？」

ナム「手札より、『ジュラゲド』発動！このカードを特殊召喚し、僕は1000ライフポイント回復する！」LP3000

ジュラゲド「ウウゥ……」ATK1700

ナム「そしてこれをリリース、ラーの攻撃力を1000アップさせる！
これで『1 turn kill』が成立！
ゴッド・ブレイズ・キャノン！！」

ラーの翼神竜 5000→ゴヨウ・ディフェンダー 1000

ガードマン「ぐ、ぐわああぁぁぁっ！！」

ピーッ